こんにちは、えーきちです。
本記事では、メキシコの国立人類学博物館についてまとめています。
展示内容や所要時間、行き方などを中心にまとめていますので、国立人類学博物館へ行く予定もしくは気になっている方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
国立人類学博物館ってどんな所?
国立人類学博物館は、全22部屋からなる世界的にも大規模な博物館です。
人類の起源からメキシコの現在に至るまでの数々の文明や発展の歴史を余すことなく紹介しつくしており、展示物に関しては他の博物館にありがちな模造品ではなく、ほとんどが本物の出土品を展示しております。
そのため時間のない旅行者などは国立人類学博物館を訪れる事で、メキシコの重要文化財のほとんどをチェックすることができます。
国立人類学博物館の展示内容について
全22室(1,2階フロア)、野外から成り立つ国立人類学博物館では、各室ごとに1テーマで歴史物の展示がなされています。
基本的には1室から順に周っていくと、人類の歴史順に見て周ることが出来ます。
以下より、各部屋を紹介していきます。
1階 考古学フロア(1~11室)
1室:人類学入門室
現代人類に至るまでの文化的、社会的、肉体的変化の歴史を展示しています。展示物自体は少ないです。
2室:アメリカ大陸への移住(30000-2500 BC)
アメリカ大陸へ移り住んだ人々の生活の様子を展示しています。狩猟文化からの変化や農業文化についての展示となります。
3室:先古典期(2500 BC-AD 100)
人口増加や農作物不足が引き起こした食糧危機や、社会の混乱などを展示しているエリアとなります。
4室:テオティワカン(AD 100-700)
メキシコで最も有名な文明の一つ、テオティワカンの歴史についての展示があります。
▼例えばこんなもの
こちらはケツァルコアトル神殿という神殿で、テオティワカン内でも最も見ごたえのある名所の一つです。こちらはレプリカなため、色がはっきりと付いています。
5室:トルテカと古典期(AD 700-1200)
こちらではテオティワカン没落後に発展した都市の様子を展示してあります。
代表的な所でソチカルコ、カカシュトラの遺跡群などを見ることができます。
6室:メヒカ(アステカ)(AD 1200-1521)
この博物館で最大規模の部屋になります。
その見どころはアステカカレンダーです。
実際に見て見るとかなり大きく、もちろん本物が飾られています。
7室:オアハカ
この地方に栄えたモンテ・アルバン、ミトラ両遺跡の出土品が展示されています。
この地方の出土品の金や銀でできた装飾品も見ものです。
8室:メキシコ湾岸
この部屋ではオルメカ文明を中心として展示となっています。
例えば以下のような展示が多く
これまでの文明・歴史とはまた違った文明の様子を垣間見ることが出来ます。
こちらはオルメカヘッドと言われる巨大人頭像であり、この文明ではこういった巨大人頭像が多く作られていました。
9室:マヤ
マヤ文明に関しての部屋になります。
こちらでは、マヤ人の高度な数字理解力やマヤ数字の読解表を見ることが出来ます。
この部屋での最大の見ものは以下の仮面
パレンケのパカル王が身に着けていたヒスイの仮面。
こちらも本物ですので、ぜひご覧になって下さい。
10室:西部メキシコ
この部屋では、西部メキシカンの様々な社会性について紹介しています。
彼らの体や生活様式、金属加工技術など興味深い内容が多い部屋です。
11室:北部メキシコ
こちらの部屋ではアメリカに近い北部メキシカンの文化について紹介しています。
西部とは生活様式も異なります。
2階 民族学フロア(12~22室)
2階はメキシコ各地の先住民文化についての展示がされているフロアです。
民族衣装や手工芸品を中心とした展示となっています。
12室:先住民群
メキシコ各地の先住民についての展示部屋となっています。
ここから先の各部屋で部族ごとのより詳細な展示品の数々を見ることが出来ます。
13室:ナヤリット州、ハリスコ州、サカテカス州
こちらではウイチョル族、ナワ族、コラ族、テペワン族、メスティーソの人々の生活について展示してあります。
14室:プレペチャ族関連
現在のミチョアカン州周辺で繁栄したプレペチャの人々の風習や生活についての展示がある部屋となっています。
15室:オトミ、パメ族関連
こちらでは、オトミ族、パメ族を含むチチメカ族の風習や生活の様子を見ることが出来ます。
16室:プエブラ山脈
トトナカ族、オトミ族、テペワン族、ナワ族が発展していたエリア周辺の生活様式を展示しています。
17室:オアハカ:南部先住民族関連
ミステカ族、サポテカ族を含む16もの部族の様子を展示しています。
プエブラ山脈エリアと同様、展示スペースが大きく見ごたえも充分にあります。
18室:メキシコ湾岸:ワステカ地方とトトナカ地方
この部屋ではトトナカ人の伝統的織物やワステカの人々のお祭りに使用する備品等の展示があります。
19室:低地・ジャングルのマヤ人
ユカタン地方およびキンタナ・ロー地方、カンペチェ地方のマヤ人についての展示があります。20室が高地のマヤ人なので、対比してご覧になると良いです。
20室:高地のマヤ人
こちらではチアパス地方のマヤの人々についての展示があります。同じマヤ人でも低地と高地では装飾品類が全く異なりますので見物です。
21室:北西部の山脈、砂漠、谷
北西部に暮らす様々な人種の紹介をしています。パパゴ族などのアメリカン・インディアンは見どころの一つです。
22室:ナワ族
最後はナワ族に焦点を当てた部屋となっています。装飾品類はいずれもきらびやかで一見の価値があります。
国立人類学博物館見学の所要時間
国立人類学博物館内、全ての部屋をくまなく見て周る場合は丸一日時間を取っておくと良いかと思います。例)一部屋20分×22部屋=440分(7時間20分)
中にはレストランもありますので、一日かけてゆっくり周ることができます。
時間が無い場合のオススメ
見学時間があまり取れない方(1~2時間)は左回りで周っていくのがオススメです。
具体的には、9室のマヤから入場し、8室、7室と進んでいくと主要エリアから優先して周ることができます。
1時間で周るルート
【9室】マヤ(20分)→【6室】メヒカ(15分)→【4室】テオティワカン(15分)→お土産屋さん(10分) 計60分
上記3箇所が個人的なオススメです。
2時間で周るルート
【9室】マヤ(20分)→【8室】メキシコ湾岸(15分)→【7室】オアハカ(15分)→【6室】メヒカ(20分)→【4室】テオティワカン(20分)→2階 民俗学フロア(20分)→お土産屋さん(10分) 計120分
※2階部分は興味の有無で省略・時間追加をしてみてください。
【補足】お土産屋さんに関して
お土産屋さんは博物館を入って左手にあります。
画質が悪く分かりづらいですが、こんな感じです。
メキシコの歴史に関する書籍や雑貨、小物、衣類など購入することが出来ます。
国立人類学博物館の住所・行き方
以下に国立人類学博物館の住所と行き方を記載していきます。
住所
住所とその地図を記載していきます。
【住所】
Av. Paseo de la Reforma y Calzada Gandhi s/n Col. Chapultepec, Polanco.
Del. Miguel Hidalgo, C.P. 11560,
Ciudad de México, México.
行き方
行き方に関しては3通りの行き方があります。電車(メトロ)、バス、タクシーです。以下にそれぞれの行き方での最寄り駅を記載していきます。
M7 Auditorio駅
- 7番バス Antropologia駅
- ATL Gandhi駅
- 76(76-A) Avenida Paseo De La Reforma - Museo De Antropología II駅
国立人類学博物館前まで
オススメは電車(メトロ)の利用です。降車駅が明確な点と乗り場がたくさんあることから、スムーズに博物館まで行くことができます。
タクシーもオススメですが、電車と比較すると割高になります。
バスの場合、国立人類学博物館近くまで行くバスは多いのですが、バス種類が多いため乗り場が似ていて間違えやすい点やアナウンスを聞きそびれると通り過ぎてしまう可能性がある点がマイナスです。ですが基本的に各停留所に止まりますので、駅名の確認は可能です。
国立人類学博物館へツアーで行く場合
一人で行くのが心許ない場合は、国立人類学博物館へオプショナルツアーを利用して行くのも良いでしょう。
オプショナルツアーの「ベルトラ」を利用すれば、現地からツアーに申し込むことができます。
国立人類学博物館ツアーは種類が複数あるので、オススメを以下に紹介します。
1.国立人類学博物館+市内歴史地区+遺跡ツアー<日本語ガイド/メキシコシティ発>
こちらは国立人類学博物館+市内歴史地区+テオティワカン遺跡を一日で周るボリューム満点のツアーになります。
テオティワカンがメインではありますが、「国立人類学博物館+市内歴史地区+テオティワカン遺跡」の3か所の歴史的地区を巡るツアーとなっています。料金は、USD 200/一人となります。
以下は本コースのスケジュールになります。
スケジュール
08:00 ホテル出発
↓
08:30 歴史地区に到着&散策
↓
11:00 テオティワカン遺跡入場
↓
13:15 ランチ(ランチ代はツアーに込み)
↓
15:00 国立人類学博物館に到着&入場
↓
16:30 指定ホテルへお送り・解散
このような流れとなります。
本ツアーはメキシコシティの歴史的地区を一度に満喫できますが、国立人類学博物館での時間がわずか1~1.5時間ほどしかありません。
上記で紹介しているオススメのルートで国立人類学博物館を周っていくのが良いでしょう。
ツアーの詳細は以下からご確認ください。
2.メキシコ・シティ市内観光と国立人類学博物館<英語ガイド/メキシコシティ発>
英語が分かる方にはオススメのツアーがこちらです。
ツアー内容は市内観光+国立人類学博物館のガイドですが、基本は英語のみとなります。
ですが、ツアー時間も7.5時間ほどあり、国立人類学博物館も十分に満喫することができます。
この内容でツアー料金もUSD 49ですので、かなりお得なのは言うまでもありません。
※料金は変動する場合がございます。
ツアー内容に関しては主要な歴史的建造物を周り、国立宮殿や国立人類学博物館をしっかりと見学するプランです。
最大の魅力はツアー料金の安さなので、安く行きたい方や英語に自信がある方は本プランを利用するのが良いでしょう。
こちらのツアー詳細は以下よりご確認ください。
国立人類学博物館の入場料・チケットの購入方法
入場料
入場料85ペソ(日本円:約595円)
※毎週日曜日は無料
チケットの購入方法
▼博物館に入場すると右手奥にチケットブースがあります。
TAQUILLAと書かれているブースが4つ見えると思います。こちらでチケットを購入できます。
その奥が受付でこちらで国立人類学博物館の全体マップを入手できます。
その奥でドア前に警備員が立っている所が入口ですので、そこから入場し、目の前の部屋が1室になっています。
私は最初迷いましたが、この建物内が博物館なのではなく野外の建物が博物館となっています。
国立人類学博物館の営業時間・定休日
営業日・時間:火曜日~日曜日 9:00~19:00 年中無休
定休日:毎週月曜日
まとめ
いかがでしたでしょうか。
国立人類学博物館はメキシコの歴史を小さく凝縮したような博物館ですので、ぜひ訪れてみると良いと思います。
個人的には、メキシコに来てから直ぐ(メキシコの歴史についての知見が増える、これから周る予定の遺跡群に関しての知識が得られる。)と、メキシコから帰る前(見てきた遺跡群の印象がより映える)の2回訪れるのがオススメです。
それではまた。