こんにちは、えーきちです。
本記事では、「月のピラミッド」について解説していきます。
起源や由来、見どころを紹介していきますので、テオティワカンに行く予定の方はぜひ、参考にしてみてください。
尚、「太陽のピラミッド」に関しては以下をご参照ください。
月のピラミッドの起源・由来
「月のピラミッド」は「太陽のピラミッド」に次いでテオティワカンで2番目に大きいピラミッドです。
このピラミッド自体が高地の土地の上に建っているため高くなっており、周辺複数ある建物の中で最高地点にあります。
月のピラミッド前には「月の広場」が広がっており、ここでは王室の方々に対しての指令・命令が行われていました。
その周辺には月の広場を囲うように12個の小さなピラミッドの土台が建っています。ここには数千単位の住居がありましたが、これは月のピラミッドから出される生贄の儀式を見るためには恐らく十分なサイズであったと考えられています。
また、月の広場の中心には独特な祭壇があります。
人間の生贄は社会的秩序の維持、そして司祭や支配階層の人間、聖人の権力維持のために奉げられていました。
多くのメソアメリカ文明では、こういった犠牲となる生贄は戦闘で捉えてきた捕虜を生贄に奉げ、その後、捕虜を殺すのではなく彼らの村に見せしめとして戻していました。
こうした儀式を行っていたのが月の広場であり、周囲全体にもピラミッドが建っているのは、当時の人口および来客数約10万人を問題なく収容するためと考えられています。
そのため、約2Kmにもおよぶ「死者の道」の周辺にも人口に対して十分な数のピラミッドの土台が散見されます。
月のピラミッドの構造
月のピラミッドの構造は以下のようになっています。
長さ:約130メートル
幅:約156メートル
高さ:約43メートル
1世紀に建設開始以来、マトリョーシカ人形のようにピラミッドにピラミッドを重ねる形で7つの構造を形成しています。
各段階ごとに墓があり、人間や動物、供物などの埋葬が行われてきました。
月のピラミッドの地下
月のピラミッドには地下があると言われています。地下には長いトンネルがあり、そこには当時を知るための重要な手掛かりが残されているのではないかと推測されています。
地下に関しては現在も調査中のため、詳細にはっきりする事がないですが、当時の歴史的背景よりこの地下は死後の世界を意味するものと推測されています。
さらに、地下トンネルは死後の世界へと通ずる道と考えられ、今後の調査で何かしらの儀式の跡や更なる発見に期待されます。
見どころ
現在、月のピラミッドへの登頂は正面にある5段のプラットフォームのみに制限されています。
この階段は太陽のピラミッド以上に急ですので、気を付けなければいけません。
ですが、階段を登りきった先から見える死者の道および周辺のピラミッドから、当時の情景をイメージすることが出来ます。
死者の道を通って、月のピラミッドまでやって来た後、広場で儀式が行われているのを周辺のピラミッドから見ていたというイメージを持って、テオティワカン全体を見渡してみると、また違った見え方がしてくるかと思います。